同じ野球部でよく張り合ったライバル
「おぉ、勿論だ。一緒に行くとも。じゃ、また…」随分と長いお電話で。「まあな、友人の佐藤は高校時代、同じ野球部でよく張り合ったライバル。懐かしき奴よ」
へー、随分楽しげな会話のご様子だったが、何用で…?「今度一緒に海外旅行をって話さ。ま、遊びへ誘われたわけ」へー、凄っ。で、お答えは?
「勿論OKさ、決まっとる。イタリアで決めるつもり」そんな…、妻へ相談もせず、勝手に。
「何が?問題ねーよ、全部自費。数泊する程度、我が家の裕福な財政事情考えれば、ビクともせぬわ」それは…。でも、せめて一言くらい相談を。
「すれば反対だろ。私も連れてけとか、駄々をこね…。全く、子供じゃねーくせに」
む、そりゃ…貴方は良いですけど、残された自分は取り残される。可哀相とは?
「思わぬ。どこが酷い?普通さ、もー疲れた。会話終了!イタリアへ向け、行動開始」